2026/02/10

シーフードマイスター講師・太田雅士の豆知識 vol.8『あわび』名前の由来や国産あわびについて詳しくご紹介!

アワビの名前の由来

アワビはサザエと同じく巻貝の仲間で「片貝の合わぬ身」が語源といいます。またの名は「海の怠け者」。動きが鈍くて夜しか餌を食べないからだそうです。貝の王様も人間にかかってはえらい名前を付けられたものですな。

日本に出回るアワビ

国産のアワビは4種類が出回っています。
・クロアワビ  貝殻や身が青黒いのが特徴。
・メガイアワビ 貝殻や身が赤褐色をしているのが特徴。メスではありません。
・マダカアワビ 貝殻や身の色はメガイに近いが貝が深くて身が厚いのが特徴。
・エゾアワビ  クロアワビの亜種で北海道・東北地方に生息する北方系のアワビ。
クロ、メガイ、マダカの3種類は夏場が旬。エゾアワビは冬場が旬と出回る時期が異なっています。

国産の天然物は貴重品

日本の沿岸漁業は深刻な不漁に見舞われておりアワビも激減しています。1970年ごろには6,000トン以上水揚げされていたのですが、2021年には658トンで十分の一に激減しているのです。原因は地球温暖化による海水温の上昇により、アイゴやイスズミなどの植物性魚類やガンガゼが増え、アワビの餌になる海藻を食べつくす「磯焼け」(海の砂漠化)が進んでいるからです。
西日本のアワビが激減する中で存在感を増しているのがエゾアワビです。2023年の生産量では一位が岩手県の135トン、二位が北海道の85トン、三位が宮城県の74トンと北日本が上位を独占しています。

国産アワビのこれから

日本はアワビの供給を韓国の養殖物に依存しています。国産のアワビ資源を回復することは困難な課題ですが、禁漁区などの設定で稚貝を保護して増やすとともに、成長段階に応じた漁場の造成が求められています。海藻の茂る海を復活させることも重要で、食害の原因になるアイゴやイスズミなどの魚をとって食料として有効利用することも求められています。アワビ復活の取り組みに私たち消費者も関心を持つことが必要なのです。